ドライフルーツ 三海

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新着情報 2025.12.19
生活習慣病の総患者数

寿命が延びることで「健康寿命」という言葉が出てきましたが、年金支給開始年齢も伸びることで働く期間も延びることになりました。一時ブームとなったFIRE(Financial Independence, Retire Early)は、ごく一部の人の話であり、ほとんどの人はリタイア後(老後)だけでなく、リタイアまでの健康維持も必要となりました。国の政策もあり、健康維持に関心を持つ人が増加して、食品においても関連商品は多く発売されております。

しかしながら、生活習慣病の総患者数は減少傾向というよりも増加しており、ますます食生活に気を配る必要があると思います(糖尿病患者数は平均診療間隔の基準が変わったことで減少という結果になっておりますが、強く疑われる人を見ると安心できません)。特に若い世代においては、タイパ重視によって食生活のバランスが悪くなり健康に影響が出てしまっては、生活(人生?)を楽しめる期間が短くなってしまいますので十分に注意してほしいです。

表1:傷病大分類別の総患者数(千人)

疾病大分類

性別

総数

年齢(歳)

20-29

30-39

40-49

50-59

60-69

70-79

80-89

高血圧性疾患

女性

2023

8709

4

32

204

839

1580

2909

2415

前回比

105.8

100.0

123.1

81.9

111.6

100.6

104.6

111.4

2020

8230

4

26

249

752

1570

2782

2168

男性

2023

7466

11

66

384

1076

1803

2541

1356

前回比

108.5

220.0

110.0

100.0

107.1

105.7

109.0

113.0

2020

6882

5

60

384

1005

1705

2331

1200

糖尿病

女性

2023

2346

12

34

103

285

458

849

510

前回比

97.5

109.1

73.9

93.6

101.4

87.1

93.5

118.9

2020

2406

11

46

110

281

526

908

429

男性

2023

3177

12

54

221

512

747

1081

472

前回比

93.9

70.6

91.5

75.9

104.9

86.9

95.7

97.3

2020

3385

17

59

291

488

860

1129

485

脂質異常症

女性

2023

3061

5

23

110

417

833

1125

474

前回比

110.8

166.7

191.7

113.4

119.8

107.1

104.7

122.2

2020

2762

3

12

97

348

778

1074

388

男性

2023

1527

9

58

217

307

332

400

182

前回比

122.3

180.0

128.9

158.4

117.6

100.0

123.8

138.9

2020

1249

5

45

137

261

332

323

131

調査対象者:平均診療間隔が98日以上空いた患者は除外(1~3か月ごとに通院する患者が対象)
※近年の診療実態を反映させるため、令和2年から平均診療間隔の算定上限が変更された。
引用・参考文献:厚生労働省 患者調査より

令和5年国民健康・栄養調査(厚生労働省 令和7年3月発表)より
(ア)「糖尿病が強く疑われる者」の割合は男性16.8%、女性8.9%であり、この10年間でみると男女とも有意な増減はみられない。年齢階級が上がるにつれ、その割合は高くなっている。
(イ)肥満者(BMI≧25)の割合は、男性31.5%、女性21.1%であり、この10年間でみると、女性では有意な増減はみられないのに対し、男性では平成25年から令和元年の間に優位に増加し、その後有意な増減は見られない。
(ウ)食塩摂取量は、男性10.7g、女性9.1gであり、この10年間でみると男女とも有意な増減はみられない。

表2:糖尿病が強く疑われる者の割合(%)

年齢階級

(歳)

女性

男性

20-29

0.0

0.0

30-39

1.0

3.4

40-49

4.6

6.3

50-59

6.2

11.1

60-69

10.1

15.7

70以上

13.7

26.2



表3:表2の推定人数(千人)
※表2の割合に国勢調査2020年の人口を掛け合わせた数値

年齢階級

(歳)

女性

男性

20-29

0

0

30-39

70

246

40-49

416

585

50-59

516

928

60-69

808

1,205

70以上

2,212

3,050



表4:肥満者(BMI≧25)の割合

年齢階級(歳)

女性

男性

20-29

11.8

23.2

30-39

12.4

30.2

40-49

19.0

34.3

50-59

24.3

34.8

60-69

25.0

35.0

70以上

22.2

29.0



・・・もっと知りたい方・・・
引用・参考文献:厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~ https://kennet.mhlw.go.jp/home/

1-1 高血圧の対策
日本人の高血圧の最大の原因は、塩分のとりすぎです。若年・中年の男性では、肥満が原因の高血圧も増えています。飲酒・運動不足も高血圧の原因です。高血圧は喫煙と並んで、日本人にとって最大の生活習慣病リスク要因です。
高血圧症の予防に欠かせないのは減塩です。
ラーメンなど麺類の汁を全部飲んでしまうと、それだけで 10g 近い塩分をとってしまいます。一方、野菜や果物、大豆製品に豊富に含まれるカリウムには腎臓から食塩を排泄しやすくする働きがあります。 (↑新着情報 尿ナトカリ比参照 https://www.sankaico.com/news/clm_251125.html)(腎臓の病気がある人はカリウム摂取の制限が必要な場合があるので、主治医と相談する必要があります。)また、カルシウムにも血圧を安定させる効果があります。カルシウムは、牛乳や乳製品から摂取すると、より吸収率が高いことが知られています。これらを組み合わせ、無理のない減塩を長く心がけることが高血圧予防につながります。

1-2 脂質異常症の対策
LDLコレステロールが高い人がまず第一に行うべきことは、飽和脂肪酸のとりすぎを改めることです。現時点では、LDLコレステロールが高い人が注意すべきことは、まず飽和脂肪酸であり、次いで鶏卵などコレステロールの多い食品についても食べすぎないようにすることが勧められます。
トリグリセライド(中性脂肪)の高値の要因としては、エネルギー量のとりすぎ、特に甘いものや酒・油もの・糖質のとりすぎがあげられます。砂糖の入ったソフトドリンクを飲む習慣のある人も多い傾向があります。これらを改めて運動や減量を行うことで、中性脂肪を下げることができます。また背の青い魚に多く含まれるn-3系(ω-3系)多価不飽和脂肪酸には、トリグリセライド(中性脂肪)を下げる働きがあります。
HDLコレステロールの低値はトリグリセライド(中性脂肪)の高値と連動することが多く、その要因は、肥満や喫煙・運動不足です。運動や減量・禁煙によりHDLコレステロールの上昇が見込まれます。

1-3 糖尿病の対策
糖尿病の予防のためには、摂取エネルギー量をとりすぎないこと、運動をすること、アルコールをとりすぎないこと、たばこを吸わないこと、野菜や大豆製品、海藻、きのこなどを多くとることなどがあげられます。特に、砂糖の入った飲み物をとりすぎる習慣のある人は、糖尿病のリスクが高まります。肥満も糖尿病のリスクを高めますが、日本人ではやせていても糖尿病になりやすい人がいますので、肥満や過体重のない人でも注意が必要です。



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