【食品廃棄禁止法】

フランスで大型スーパーでの売れ残り商品などの食品廃棄を禁止する法案が今年2月正式に成立しました。これにより延床面積が400平方メートルを超えるスーパーマーケットでの賞味期限切れなどで販売できなくなった食品の廃棄処理を禁止し、売れ残りの食品を慈善団体(日本でもフードバンク団体がある)に寄付するか、家畜の肥料・飼料として転用することを義務付けられます。このような法律は世界初であるため非常に話題になっております。

フランスでは、毎年廃棄されている約2,200万トンの食料のうち、まだ食べられるのに廃棄されてしまう「食品ロス」は約700万トンあります。そのうち67%(約469万トン)が一般家庭、15%がレストラン、11%がスーパーマーケットなど小売店で廃棄されており、最も多いのは一般家庭からの食品廃棄です。

ちなみに日本では年間1,700万トンの食品廃棄物が排出されており、そのうち「食品ロス」は年間500~800万トンとなっており、一般家庭からは200万トン~400万トン、事業者から300万トン~400万トンになります。(人口比でいうとフランスはかなり多い) 今回のフランスでの法施行をきっかけに日本国内でもフードバンク活動への認知度が上がり、食品ロス問題への関心も高まるかも知れません。

食品ロスの削減については、フランスのような法規制だけでなく、消費者はもちろん食品メーカー、卸、小売りの意識改革がなければ食品ロスの問題は改善していかないのではないでしょうか?
日本の食品メーカーでは、包装、製造の技術改良などで賞味期限を延長した商品も既に発売しておりますが、小売業の商慣行の改善や消費者の過剰な「鮮度志向」の意識改革も必要になってきます。
「MOTTAINAI(もったいない)」の本家本元である日本の食品廃棄量が削減できていないのは大問題ではありませんか?

当社が主に扱っているドライフルーツは本来保存食としての性質を持ち、適切な条件で保管をすれば賞味期限が長く、賞味期限を過ぎても品質が穏やかに変化する食品です。 また、原料となる果物はキズや大きさ、形の不揃いなどの理由で青果としては規格外ですが、ドライフルーツとして加工され、食品ロス削減に貢献している商品もあります。
当社でも食品を取り扱う企業として食品ロス問題を意識し、小さな貢献ですが、当社が出来ることから取り組んでいきたいと改めて感じた次第です。

※当社では従来より「食品ロス」に注目しており、消費者庁が展開している「NO-FOODLOSSプロジェクト」に賛同し、2014年7月より食品廃棄ロスの現状を簡単にまとめた特設ページを公開しております。

(紹介記事)「もったいない」をもういちど
http://www.sankaico.com/ans/ansclm-33.html


(特設ページ)NO-FOODLOSS PROJECT 食品ロスってなに? http://www.sankaico.com/ans/nofoodloss.html